令和3年度 食文化栄養学実習

高橋勝美ゼミ■地域食産業学研究室


摂食量の少ない人への優しさ

私は昔から少食で、食べきれなくて困った経験がいくつかありました。その経験と、大学での学びを土台として摂食量の少ない人に対して何かできないかと思い、研究を始めました。このテーマについてなにか意見はないかと友人に話を聞いたところ、ほかの国では外食の持ち帰りが一般的なところもあるという情報を得ました。これを踏まえ、身近なところでそういった取り組みはないかと調べた結果、すかいらーくグループのレストランで食べ残し持ち帰り容器を用意していることがわかりました。発表では今までに調べた内容や実際に店舗に行って体験したことなどをまとめてお話します。

サンバルでサンバる
ピリッと旨辛ソースを味わい尽くす!

世界最大の島国であるインドネシアには「サンバル」という辛味調味料があります。地域や家庭によって変容するサンバルはインドネシアの食生活に欠かせないものです。バリ島で生まれて今でもよく旅行に行く私にとって、サンバルは辛みとうまみで日常生活を豊かにする魔法の食材です。そんなサンバルを日本でも日々の食生活に取り入れてもらいたいと考えています。白ごはん、焼き魚、みそ汁、お寿司、カレーライスなど。日本料理に異国の地の調味料が果たして合うのでしょうか。単調な食卓にピリッとした刺激を加えていけるような、サンバルを中心とした食事の提案を行っていきます。

団子の将来

私の地元である所沢は、焼団子が有名だ。『美好』という和菓子屋さんの焼団子をよく祖父母が買ってきてくれた。団子の始まりは縄文時代からと言われている。当時は木の実を粉にして丸めて団子にしていた。そんな長い歴史のある団子は、形や味を変えて今も楽しまれている。また、花見には団子を食べる習慣がある。そんな花見団子はどのようにして生まれたのかという疑問から、団子の中でも特に花見団子を中心に調べてみた。団子の歴史から過去の変遷を調べると同時に、未来にも目を向けることで今後どのように変化していくのか、花見団子を中心に「団子の将来」を考えていく。

食卓コーディネート

「おいしそう!」と感じた料理はつい写真を撮りたくなりませんか?私は母の料理に対してそう思う瞬間があり、よく写真を撮ります。しかし、傷のある茶色のテーブルに白食器という組み合わせには味気なさを感じ、茶系の料理を撮れば見栄えのしない茶一色の料理になってしまいます。そこで、アパレルのアルバイトで培ったカラーセンスを生かして写真全体のトーンアップを図ることにしました。本研究ではランチョンマットを活用し、料理との組み合わせ方を色と布の視点から考えていきます。最終的には、ファッションコーディネートとの相違点をまとめ、実際に最適なマットを作成したいと考えています。

産業廃棄物「おから」の有効利用法を考える

おからは大豆から豆腐を製造する過程で排出される豆乳の絞りかすであり、産業廃棄物として分類されています。年間に排出される膨大な量のおからは、多くが飼料や肥料に利用され、食用での利用は1%以下と言われています。おからには良質なたんぱく質をはじめ、栄養素が豊富に含まれているにも関わらず需要が少ない一因として保存性の問題があります。生おからと保存性のいい乾燥おからを比較して、卯の花、ポテトサラダ風などおから料理だけでなく、料理の一部におからを使用しての食味の改善効果なども調べました。この結果からおいしく健康的におからを有効利用する方法を提案します。

ワインをもっと身近に

私はワインをもっと身近に感じてもらうために、料理との組合せについて調べ、実際に体験したいと考えました。それによりワインの可能性が広がればいいと思いました。赤ワインは肉料理、白ワインは魚料理が合うという定説通りの組み合わせと、それに反する赤ワインと魚料理、白ワインと肉料理の組合せもいくつか試した結果、定説を外れても納得できる組み合わせがあました。ワインの可能性は尽きないと思い知りました。しかし、私たち日本人にとってワインはまだ手に取りづらいイメージはあると思います。そのイメージを払拭するために更に体験を重ね、私の体験を共有していきたいと考えています。