令和3年度 食文化栄養学実習

向後千里ゼミ■特任教授


御師町の良さを広める
〜御師町の町並み保存と食〜

富士吉田に伝わる御師料理の継承と御師の人達の支援と海外に紹介することを目標に研究をはじめた。本研究では富士吉田市の御師の家の町並み保存を最終目標とし、今後の地域支援や国際交流活動に繋げたいと考えている。これまでの活動により、上吉田の御師町の町並みや建造物、飲食店の様子をある程度知ることができた。今後は、昨年行った宿泊調査の集計、分析を予定している。また、下吉田のファサード調査を新たに行い、合わせて分析し、歴史文化基本構想の元、歴史的風致維持向上計画をめざして、若者にも御師町の魅力を伝える何かを考え計画したいと思っている。

フィッシュベジタリアンの食文化
御師料理の保存と継承

日本が誇る富士山は、古くから信仰の対象であり登山のために多くの信徒が訪れていた。しかし活動が減少していることから御師の街と食文化の保存と継承を目標に活動が始まった。御師料理は信仰に基づいた料理で、精進料理がベースとなって形成されている。世界一の長寿国である日本の食文化は、世界からも注目されているように、今後の研究によって、御師料理は世界のメジャーな食文化になりうると考察する。活動として、現地でファサード調査を通して街並みの理解を行い、『日本の食生活全集』の文献調査から食の傾向をつかんだ。今年度文献調査を中心に行い、WS等に発展させていきたい。

おもてなしの文化
御師料理の保存と継承

私は富士吉田フィールドワーク調査を経て、日本食文化に纏わるマナーに興味を持ち、上記のテーマを設定した。以後、日本の食文化を「おもてなし」の文化観点から追求している。日本の食生活全集の追加集計の分析、先行研究の調査や、基礎資料の読み込みを経て、食文化の分析を進めた。このテーマを追求する上での展望は、御師文化の「おもてなし」が生む独自性を食文化保存の支援へと繋げることである。今後は引き続き基礎資料の読み込みを行うと共に、実際のフィールドワークの事前準備を行い、御師料理そのものを包含する食空間にも注視しつつ研究を進める。