令和2年度 食文化栄養学実習

宮内正ゼミ■文化学研究室

異装へのあこがれ
わたしたちの「なりたい自分」

 人々は一般的に、現在の自分とは少し違った特徴を持つ者に憧れる傾向がある。そのため、多少の好みの差はあれど、普段の自分と違った服装をした時に、何か快感を得ることに違いない。異装は、このような快感を求めて行われるのではないか、また、他ににどんな感情を抱くのか。その疑問をもとに、10代~80代の男女にアンケートを取った。
 その結果は、若い人ほど異装に興味があって、年を取っていくにつれて興味は全くと言っていいほどなくなり、さらに「自分に似合うかどうか」という自己評価が、人々の異装への興味を左右する、というものであった。そして、普段から異装をすることについては考えもしない、という人の割合が多かった。しかし、なりたいイメージがある、明確に憧れを持つ人がいると答えた人の割合は、90%を超えた。
 アンケートを取った対象が、すべて異装をする職業に従事していない一般の人々であったことも、このような結果となった理由の1つになると思われる。新型コロナウイルスの影響により、実際に異装する職業へ従事している人へ取材が取れなかったので、今後はそのような人々にも取材をし、さらなるフィールドワークに臨みたいと思う。

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