令和2年度 食文化栄養学実習

平野覚堂ゼミ■ビジュアル・コミュニケーション研究室

きらいなわがし

 私は祖父から続く和菓子家の娘。幼いころからお店番をしていて常連さんからは看板娘なんて呼ばれたりもする。しかし、私は和菓子が嫌い。お餅などの食感が嫌い。また近年、和菓子離れが深刻であり、子供や同年代の人の「あんこが嫌い」「お餅が嫌い」という言葉も店頭でよく耳にする。そこで、もしかしたら和菓子にマイナスイメージのある私でも食べられる和菓子を作ったら、同じような苦手意識を持っている人にも「食べてみようかな」と思ってもらえるのでは、と思い、この研究を始めた。
 四月から実際に見習いとして製造・販売を中心に働き始め、多くのことを学んだ。初めのころは何もできずに何をやるにも時間がかかっていたが、二か月経ちだんだんとできることも増えてきた。そしてこの二か月間で得た技術を生かし、「杏羹」「甘夏羹」という和菓子を製作した。寒天の食感が苦手、羊羹の甘さが苦手の二つに着目し、五月・六月が旬の果物を使うことを条件とした。
 今後も見習いとして働き、知識を深め、更なる技術向上を目指す。また、四季ごとにお菓子を製作し、11月を目安に実際に店頭に並べ販売することを目標に研究を進めていく。

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