令和2年度 食文化栄養学実習

平野覚堂ゼミ■ビジュアル・コミュニケーション研究室

「心の瓶を可視化する」

 「心の瓶を可視化する」とは、簡単に言ってしまうと「見えない心(感情)」を「瓶」という媒体を通し料理や菓子を使い「可視化」するという事だ。私は、現在の世の中では、自分の「本当の感情」を人にみせる・表す事を「嫌われてしまうのではないか」「叩かれてしまうのではないか」と思い恐れてしまい、取り繕ってしまう人が多いと思っている。人は仮面を被り感情を偽る事で人生を上手く渡り歩いているが、この本当の感情は一体どこに行くのだろうか。また、存外本当の感情をみせたところで何も失う・壊れてしまう事ばかりはない。この作品を通し、自分の本当の感情・心を表現する事の恐れを払拭したい。何故瓶を使うのか。現在、心はハートや花などのモチーフや色など様々なもので可視化されているがそんな中で、私はその繊細さから瓶のようだと感じた。例えば、瓶が悲しい事で一杯になったら零れる。これは不意に涙が零れる事。ひどく傷つき瓶が割れる。心が壊れる事。嫌な事があり蓋を閉める。心を閉ざす事など。
 現在まではスケッチを進め、技術や表現の幅を広げる為に、作品の料理や菓子の部品になりそうな物を試作・練習してきた。今後は作品を試作・完成に持って行く。

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