令和2年度 食文化栄養学実習

平野覚堂ゼミ■ビジュアル・コミュニケーション研究室

モノと生きる
─自分とモノの関係性についての存在意義─

 私は問いたい。モノを大切に使って生きているかと。
 江戸時代、修理再生業者は日常の生活品殆どを扱い、リサイクル型社会の基盤が形成された。
 しかし、時代を経た高度経済成長、モノを購入することは経済成長に繋がるということで「消費は美徳」という認識がそのときに染みつき増えたゴミは定着し、現在も生活スタイルも”大量生産・大量消費“のまま変わらなくなってしまった。
 現在、SDGs〈持続可能な開発目標〉の17の項目のうちのひとつに「つくる責任つかう責任」がある。世界的にもゴミ問題は注目を集め、各国で取り組みがなされている。ゴミ問題がこれ以上深刻化する前に、モノとの生活を見直し向き合って行くべきだ。
 そこで私はモノと向き合う為、モノを料理で表現する。理由として1つは自分がモノを料理で表現する過程を発信して、モノとの生き方について考えて欲しいからだ。もう1つは食品ロスもゴミ問題同様大きな問題となっており“モノと食べ物”でモノ同士解決したいと考えたからだ。モノは永遠にある訳ではない。有限な命を作品から感じ取って貰いたい。
 中間報告までは「腕時計」をモチーフにした料理の構成と試作、「割れた鏡」の構成を考えてきた。

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