令和2年度 食文化栄養学実習

高橋勝美ゼミ■地域食産業学研究室

伝統野菜「糠塚きゅうり」
~伝統野菜で地域活性化~

 私の地元である青森県八戸市(はちのへし)には、糠塚(ぬかづか)地区を中心として育てられている伝統野菜の「糠塚きゅうり」がある。昭和30年代頃まで、八戸市できゅうりと言えば糠塚きゅうりを指すほど身近な野菜であったが、料理に使いやすい一般的なきゅうりの登場や収穫翌日には変色し見栄えが悪くなるといった理由から販売業者が敬遠し、生産者が減少した。また、近くに植えた他品種のきゅうりと自然交配してしまうという扱いの難しさから、種子そのものがなくなりかけていた。このような背景があることを初めて知り、糠塚きゅうりを通じて地元の活性化につながる活動をしていきたいと考えた。
 現在までの活動は、東京都内にある青森県アンテナショップでの陳列商品の調査や八戸市農林水産部農業振興センターの職員の方と連絡を取り合い、女子栄養大学農園において管理者のご協力のもと糠塚きゅうりの栽培を行っている。今後の活動として、生産現場の調査や、八戸市で育てた糠塚きゅうりと女子栄養大学農園で育てたものとの出来栄えの比較、地元における糠塚きゅうりの認知度調査、新たなレシピ提案といった活動をしていきたい。

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