行政管理栄養士
市貝町役場 健康福祉課 健康づくり係
三村愛さん(2010年卒業)
女子栄養大学 実践栄養学科を卒業後、生まれ育った市貝町へUターン就職し、行政管理栄養士として働いています。市貝町の行政管理栄養士として初採用され、栄養関係事業の立ち上げにかかわりました。
主な事業としては健診事後指導(栄養相談)、離乳食教室、食生活改善推進員の育成、健康教室など、全てのライフステージが対象なので、非常に多岐に渡ります。
市貝町は平成28年に女子栄養大学と連携協定を結び、健康増進計画の策定や食環境整備に重点的に取り組んでいます。平成29年度より管理栄養士1名増となり2名体制で業務を行っています。
市貝町は平成28年に元気づくりシステムを導入し、私は第1期生として元気づくりコーディネーターの資格を取得し、地域の集会所で住民と元気づくり体験も実施しています。
Q. 同じ仕事を目指す後輩へ、一言メッセージをお願いします。

行政管理栄養士には、情報収集力、発想力、コミュニケーション能力が特に必要であると思います。

すべてのライフステージにかかわる業務なので、扱う内容が非常に広範囲です。また、法律の改正があると仕事の位置づけや内容も変わってきます。そのため絶えず最新情報にアンテナを向け、勉強し続ける必要があります。栄養士会の研修会でほかの自治体の管理栄養士・栄養士からアイデアやヒントをもらうのが、企画をするうえでもっとも参考になります。

栄養士だからとか、せっかく食について専門的に学んだのだからと言うように限定的に将来を考える必要はないと思います。まずは、広い視野を持つことが大切です。その為には「学生であるからこそ」の経験をたくさんしておくと良いと思います。

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Q. 具体的な職業について考え始めたのはいつですか?そのきっかけは何ですか?そして、いまその職業についていますか?

叔母が管理栄養士として活躍している姿を見て、子どもの頃から自立した女性像に憧れがありました。

看護師、保健師など他の専門職種や美容関係など、他の職種にするか悩んだ時期もありました。管理栄養士は薬を使わず病気を治すことができる唯一の職業であることを知り、食の分野から社会貢献したいと思い志望しました。

中学生の立志式の際に、「みんなに信頼される管理栄養士になりたい」と全校生徒の前で将来の夢を発表しました。

幸い、ご縁があって現在は行政管理栄養士として働いています。

管理栄養士の資格取得を全面的に支援してくれた親には、とても感謝しています。

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Q. あなたが働いている職場はどんなところですか?

私が所属する健康福祉課健康づくり係は、事務職2名、保健師4名、管理栄養士2名が所属しています。

20代~30代が多いせいか、アットホームな雰囲気で和気あいあいと仕事に取り組んでいます。

困っていたらすぐ声をかけてくれる上司、いつでも相談に乗ってくれて、悩んでいることを何でも聞いてくれる同僚がいるため、毎日楽しく仕事ができています。

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Q. 仕事上で印象深いエピソードには、どんなことがありますか。

市貝町では現在、食環境整備の取り組みとして町内飲食店を対象に、スマートミールの登録推進を実施しています。飲食店、女子栄養大学、行政がアイデアを出し合ってメニューを開発し、4店舗がスマートミールに認証されとことは、とても印象深い出来事でした。この結果は新聞等の各種メディアに取り上げられ、今後仕事を行っていく上で励みになりました。

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Q. どんな時に仕事のやりがいを感じますか。

栄養関係教室参加者から、「また参加したいよ」「野菜を多く摂るようになった」「健診結果で血圧、LDLの値が下がった」など声をかけてくれる時はうれしく、やりがいを感じます。

また、他職種の方へ相談することで気づくことが多くあり、様々な職種が協力・連携し、全世代の健康づくりを支援できることにやりがいを感じています。

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Q. 仕事がある日の平均的な1日のスケジュールを教えてください。

8:00  出勤
9:30~ メールチェック、事務処理
9:30~ 元気づくり体験(各集会所)
12:00~ 休憩
13:00~ 介護予防教室(栄養講話、試食提供)
15:00  報告書作成等の事務処理
17:00  翌日の事業準備
18:00  退社

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Q. 略歴と職務経験(部署変更など)

2010年4月 市貝町役場健康福祉課健康づくり係 管理栄養士として勤務
2018年10月 元気づくりコーディネーター資格を取得
現在に至る

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Q. 現在の生活形態
実家で家族4人で生活しています。平日は仕事をして夜は家事や趣味のバレーボール、読書等をしています。
休日はスキルアップのための勉強会や学会などに参加したり、都内で友達と会ったり趣味に打ち込んでいることが多いです。
仕事も私生活も両方大切ですので、今後は適度に休み、適度に仕事をし、適度に家事をするようバランスのとれた生活をしていきたいと思います。
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Q. 困難にぶつかった時、どうやってその場を切り抜けましたか?気分転換や息抜きの方法があれば教えてください。

現在の管理栄養士の仕事、元気づくりコーディネーターの仕事は、いずれも前任者がおらず全てゼロからの立ち上げでしたので、何度も壁にぶつかり、今でも悩むことが数多くあります。現在は協力者がたくさんいますので、悩んだ時は一人で抱え込まず、周りに意見を聞いたり協力を求めるようにしています。

プライベートでは読書を習慣にし、様々な分野の知識を得ながら気分転換も兼ねて一石二鳥としています。また、スポーツ関係の趣味が多いので、体を動かしてストレスを発散します。

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Q. 就職後、「女子栄養大学で学んでよかった」と思った事、また理由を教えてください。

女子栄養大学は、「食の東大」であり、素晴らしいチャンスの場であると思っています。先生方は栄養界ではとても有名な方が多く、管理栄養士としても人としても尊敬できる方々です。管理栄養士の勉強をする上で、実践的な授業や施設が整っており、歴史や伝統のある栄養大で学ぶことができて本当に良かったと思います。

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Q. 学生時代、学業以外で打ち込んだことがあれば教えてください。

小学生~高校生までバレーボールに打ち込み、大学時代は競技ダンス部に所属していました。勉強と部活動の両立の日々は過酷でしたが、その経験を経て精神的にも肉体的にも強くなったと思います。

土日は都内の結婚式場でアルバイトをしていました。接客マナーや身だしなみなど高いレベルが求められ辛いと感じたことも多かったですが、その分やりがいや達成感も多くあり、そこで得た経験は現在にも活かされていると思います。

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Q. 将来の夢(目標)を教えてください。夢をかなえるために今何をしますか。あるいは何をしていくべきだと思いますか?

町民の健康層を底上げしなくてはと思っています。食生活改善推進員の方、女子栄養大学をはじめとする食や食育に関係する団体の力を借りて、協働を進めて行きたいです。並行して食生活講座や食育講座における参加者、依頼が増えるように努力していきたいと考えています。

健康な町民を増やすこと、町の医療費を削減することが最終目標ですので、今後も運動&栄養の両面から攻めの姿勢で町民の健康づくりにアプローチしていきたいと思います。

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※健康に資する要素を含む栄養バランスのとれた食事の通称詳細はホームページを参照
(掲載内容は、令和元年6月現在のものです。)
元気づくりコーディネーター
市貝温泉 試食提供
平成25年 日本公衆衛生学会
元気づくり会 文谷地区