受託給食会社管理栄養士(福祉施設)
株式会社ミールケア
丸山仁美さん(2011年卒業)
長野県に本社のあるミールケアはその自然を活かしながら、給食受託・レストラン・商品開発など様々な事業を展開しています。その中で私は給食の提供に携わっており、幼稚園・保育園・病院・高齢者施設・学生食堂など長野県はもちろん関東にも事業所がある中、現在は長野市にある高齢者施設にて管理栄養士として働いています。
仕事内容は、献立の作成や発注・在庫の管理等を行う栄養士業務と、調理・盛り付け・ご利用者様に合わせた食事形態の作成・仕込み・洗浄等を行う現場作業を行っています。
献立の作成は、ご利用者様が季節を感じられるように各時期のイベントや二十四節気を取り入れ、また日々のメニューは和・洋・中を取り入れつつ家庭料理に近いメニューになるように心掛けています。
調理は安心・安全・おいしいはもちろん高齢者の皆様が食べやすいように軟らかくを心がけています。食事形態は、現在の施設ではご利用者様に合わせて「常食・一口・あら刻み・極刻み・極刻みトロミ・ミキサー・ゼリー食」と7つの形態を作成しています。
ご利用者様は出身地や好みも異なるので全てのご利用者様に満足して頂くことは非常に難しく、厳しい意見を頂戴することも少なくありません。しかし、「おいしい」や「食事を楽しみにしている」といった励みになるお言葉を頂戴することも多く、より多くのご利用者様に喜んで頂けるよう日々試行錯誤しています。
Q. 具体的な職業について考え始めたのはいつごろですか?またそのきっかけはなんですか? そして、いまその職業に就いていますか?

管理栄養士を目指そうと思ったのは高校三年時の進路について考えていた時です。食べることが好きだったので、美味しいものを食べられる職業に就きたいと思い始めました。そこから食に関係した職業を調べ始めた際に、同級生から栄養士という仕事があると教えてもらい興味をもったことがきっかけでした。現在は自分だけではなく利用者様にも美味しく、楽しく食べてもらいたいと思いながら働いています。

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Q. 就職後「女子栄養大学で学んでよかった」と思ったこと、また理由を教えてください。

管理栄養士国家試験のサポートのすごさです。どんなに勉強ができなくても先生方は最後まで見捨てることなく親身になって指導してくださいます。女子栄養大学に入っていなければ、恐らく管理栄養士にはなれなかったと思います。本当に感謝しています。

また、実習設備もとても充実していて良かったと思います。特に給食実習の設備はもう二度とあんなにそろっている所へは行けないと思います。しかし、全てはそろっていなくとも機器のひとつひとつは仕事現場にもあるものなので積極的に関わって使用し、学んでおくと自分の身になると思います。

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Q. あなたが働いている職場はどんなところですか?

現在、ミールケアのスタッフ数は約1600名、全国に事業所数約350ヶ所を運営している会社ですが、私は本社のある長野市の4施設を合わせた約100床の高齢者施設に勤務しています。

事業所スタッフは7名在籍しており、それぞれ個性を発揮しながら働いています。年齢や性別がバラバラなので考え方や意見が合わず時に苦労することもありますが、学ぶことがたくさんあり、楽しいこともたくさんある職場です。

施設の職員様もとても協力的で困ったことにはすぐに対応してくれ、よい関係が築けており、とても長いお付き合いを頂いている事業所になります。また、ご利用者様とお話する時には、食事の事はもちろん昔の話など聞かせて頂き、それが献立作成や調理時のヒントになったりしています。

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Q. 現在の職業を選んだきっかけはなんですか? もしくは現在の職業に就くことになったきっかけはなんですか? 仕事上で印象深いエピソードには、どんなことがありますか?

大学在学中は保育園の栄養士に興味を持っていました。郊外実習でも保育園に行き、子供たちと触れ合い本当の現場を見て、より保育園の栄養士になりたいと思っていました。しかし、いざ就職活動時になると自分の努力が足りず思うようには進みませんでした。保育園栄養士を目指すことを考え直し始めた頃、株式会社ミールケアの存在を知りました。そこでは、保育園事業に力を入れ始めていることが分かり、就職を決意しました。

赴任先は高齢者施設でした。途中何度か保育園へ行くチャンスはありましたが、その時には自分に自信がなく、移動に踏み出せずにいました。ひたすら目の前の仕事に追われる日々が続きました。そんなある日、ご利用者様が厨房にいらっしゃいました。弊社が誕生日にお渡ししているカードがとても嬉しかったから直接お礼が言いたかったと来てくださったのです。その時、就職して初めて、自分はこの人たちのために食事をつくっているのだと実感しました。その日を境に、食事はその人たちにとってどういうものなのかを考えるようになり、高齢者の食事作りにも、保育園の食事作りにもそれぞれやりがいはあると気がつきました。それからはずっと高齢者のお食事に携わっています。

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Q. 略歴と職務経験(部署変更など)を教えてください。

2011年4月 株式会社ミールケア入社し、以降3か所の高齢者施設で勤務しました。

一ヶ所目は4カ月ほど、二ヶ所目は5年ほど在籍し、その後現在の施設に勤務しています。

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Q. 現在の生活形態(一人暮らし、夫婦共働き等)を教えてください。また、仕事と私生活、それぞれに対する価値観、メリハリやバランスのとり方で工夫していることなどがあれば教えてください。

夫と二人暮らしで、夫婦共働きです。家事は明確には分担せず、その日のお互いの勤務に合わせてできるほうがやるようにしています。仕事も生活の一部なので、特にメリハリ等は意識したことはありませんが、あまり家に仕事を持ち帰ることはありません。家に持ち帰るとダラダラやってしまうので、なるべく職場で終わらせるようにしています。

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Q. 困難にぶつかった時、どうやってその場を切り抜けましたか? 気分転換や息抜きの方法が あれば教えてください。

とりあえず目の前の仕事をしっかりやるようにしています。

他には周囲の人に相談したり、話を聞いてもらったりしています。特に夫には愚痴を聞いてもらっています。

イライラし始めたら、その時に自分が欲しているもの(甘いもの、しょっぱいもの等)を買って食べたりしています。このあいだは、仕事終わりにポテトチップスを買って食べてしまいました。

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Q. 学生時代、学業以外で打ち込んだことがあれば教えてください。
女子栄養大学の仲間と共に近隣にある東洋大学の剣道部に参加していました。週3回ほどの練習だったので適度な運動でリフレッシュでき、時には試合にも出場し楽しかったです。他大学と交流することで友人が増えたり、文化祭にも参加できたりと二倍大学生活を楽しめた気がします。
また、大学内では点心部のサービス班に所属し、若葉祭に出店していました。サービス班は会場の準備や当日の接客が仕事ですが、仲間と和気あいあいと準備ができて楽しかったです。また当日は調理班のメンバーが作ったものをお客様にお届けし、喜んで頂く姿をじかに感じることができたのはとても良い経験だったと思います。
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Q. 同じ仕事を目指す後輩へ、一言メッセージをお願いします

現場経験があるからこそできる栄養士の仕事があると思います。仕事は辛いことも多く何度も辞めたいと思うことがありますが、とりあえず1日頑張ってやってみると思っていると、1か月、1年、3年…と意外と続けられます(笑)。一緒に頑張ってくれる人、お待ちしております。

そして今は学生のうちにしかできない経験やチャレンジをたくさんしてください。特に時間や日数が必要なことは社会人になると難しいことも多いので、少しでもやりたいと思っていることは今のうちに!! 楽しい学生生活を送ってくださいね。

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(掲載内容は、令和元年11月現在のものです。)
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