令和7年度 食文化栄養学実習

井元りえゼミ■家庭経営学・環境教育研究室


こども食堂って? 

本研究は”こども食堂”のボランティア活動を通して、活動の現状を詳細に明らかにし、課題を見つけ、今後の展開について考察することを目的としている。現在日本では、10866か所に”こども食堂”が存在し、前年度と比較して1734か所増えている。これまでに明らかになった点は、各こども食堂によって事情に合わせて運営の仕方が異なっていることである。今後は、ボランティアの方や訪れている方に質問紙調査やインタビュー調査を行い、地域の方々にとってのこども食堂の役割やこどもたちにとってのこども食堂の意味、及び今後の課題などを明らかにしていきたい。

フードシェアリングについて

本研究は、フードシェアリングに関する文献調査や、小売店・消費者等へのインタビュー調査を通して、現状の利点と問題点を明らかにし、この取り組みを活性化する方策を探ることを目的としている。フードシェアリングとは、「売れ残りなどを防ぎたい小売店・飲食店や生産者と、食べものを求める人や団体を、スマートフォンのアプリ等を通じてマッチングするサービス」である。これまでの文献・インターネット調査の結果、消費者の意識の低さ、食品の安全性や責任問題に関わる法的課題、食品の配送や保管に関する冷蔵設備や時間的な制約などが明らかになってきた。今後インタビュー調査を実施予定である。

バナナの皮を有効活用したい!

本研究は、文献調査や実験的調理を通して、通常日本の家庭で廃棄するバナナの皮を料理に使用し、有効に活用する方法を探ることを目的としている。これまでの文献調査によれば、特に東南アジアの国々で研究が進んでおり、バナナの皮は栄養価が優れ、乾燥させてパウダーにして利用されていることがわかった。それに倣い、バナナの皮をオーブンで乾燥させて活用する方法を追究したが、良い方法が見つからなかった。そこで、バナナの皮をそのまま調理する方法を検討している。バナナの実と皮の両方を使用したレシピの考案を進め、皮の利用性について追求している。