文化栄養学実習発表会
| ゼミ別・テーマ一覧(TOP) | ゼミ別・発表要旨 | MAP |



テーマ/サブテーマ
発表要旨

磯田厚子ゼミ  秋野晃司ゼミ  石井和ゼミ  五明紀春ゼミ  島崎とみ子ゼミ  高橋敦子ゼミ  高橋勝美ゼミ  田中久子ゼミ  根岸由紀子ゼミ  平田久ゼミ  平野覚堂ゼミ  松田康子ゼミ  宮内正ゼミ  宮城重二ゼミ  三好恵子・堀端薫ゼミ  武藤志真子・藤倉純子ゼミ  高城孝助ゼミ 


磯田厚子ゼミ(国際協力学研究室)

コミュニティ・トレードって何だろう?
「コミュニティ・トレード」という言葉を知っていますか?フェアトレードなら某コーヒーチェーン店や某スーパーも取り入れだしたこともあり聞いたことがあるでしょう。コミュニティ・トレードとは日本を含む世界各地の問題解決に役立つ商品やサービスとその流通、知恵や財の交換のことを意味します。私達の身近にあって生活に密接に関っているものに目を向けているのです。つまりフェアトレードのように異なる国同士のやり取りに限定せず日本国内でのやり取りも含まれます。 このトレードのメリットは日本のローカルな地域の農産物や生活の知恵と消費者を繋げ、少子高齢化や過疎化した土地の地域おこしも期待できるところにあります。私は現在海外のフェアトレード商品や日本のローカルな地域の商品を取り扱うお店でインターン生として学んでいます。インターンで得る知識を生かして生産者と消費者が満足し無理のないやり取りとはどういう形か、価格・生産量・安全性の確保・環境への配慮の点などから考えていきます。

一夫多妻婚 / 〜アフリカ民族に見る結婚のすがた〜
一夫多妻婚についてどう思いますか?アフリカ民族では、一夫多妻婚を行っている人たちがいます。私たちからしてみれば、結婚=一人の人と家庭を作る。一対一の関係。というイメージがあると思います。そして、一夫多妻婚すなわち夫一人に対して複数の妻がいるなんて想像できないと思います。しかし、どちらも間違ってはいないはずです。ジャンピング・ダンスで世界でも有名なアフリカ民族。マサイ族を中心に見ていきます。マサイ族は、始めに嫁いだ第一夫人・第二夫人の家族から氏族として始まったと言われています。そして、結婚のしきたりやルールもあり奥が深いということもわかりました。

食から世界を知る / 〜児童労働とチョコレート〜
あなたの食べたチョコレートがどんな風に作られ、どのように日本に輸入されてきたか考えたことはありますか?そのチョコレートは、幼い子供たちが採ったカカオ豆かもしれません。勉強がしたくても学校には通えず、自由に遊ぶこともできず毎日働いています。世界にはこのように重労働を課せられている子供たちが2億1800万人もいます。世界中の5歳から17歳までの子供のうち7人に1人が働いている計算になります。自給率39%の日本は多くの食品を海外に頼っています。知らないうちにこのような問題に加担している可能性があり決して無関係ではありません。今こそ日本の食の在り方を見直す必要があります。

和フレンチ / 〜すべて見せます!調理師科〜
「おいしい!」あなたは最近どんな料理を食べて幸せを感じましたか?誰かを笑顔にしたり、人の心を繋いだり、たくさんの力が料理には隠されています。私たちは、昨年新たにスタートした調理師科入学制度を通して「食」を「調理」という角度から勉強し、作品展や技術コンクールなど、さまざまな経験をしました。今回は一年の様子を紹介すると共に、ちょっとした調理技術もお見せします!また、調理師科での経験や学科での知識を生かし、料理の文化やコンセプトを発展させた「和フレンチ」を提案します!和食材を使用し和食器に盛り付けるフレンチのNewスタイル。「幸せのレシピ」をお楽しみに!!

調理・栄養面から探るフランス料理の原点 / 〜19世紀から現代に至るフランス料理の変遷〜
19世紀はフランス美食の「黄金時代」と呼ばれる。それまでの食事の主は、いかにして多くの熱量を摂るか、社会的地位を誇示するかであった。しかし当時の人々が健康に無関心であったわけではなく、長寿を目的とし、体に良いと考えたものも摂取していた。潤沢な資金のもと、調理人らの研究・洗練・革新により、フランス古典料理は完成期を迎える。古典料理の集大成者A.Escoffierは1902年、現代までもフランス料理のバイブルといわれる『Le Guide Culinaire(料理の手引き)』を出版した。1974年になると、ヌーヴェル・キュイジーヌが提唱される。素材の風味を尊重し、ソースに軽さを求めた。1978年、提唱者の一人であるMichel Gerardは『La Cuisine Gourmande(グルメのための美食料理)』を出版した。自身の提言したCuisine Minceur(痩身料理)に則りながらも、縛られないヌーヴェル・キュイジーヌをまとめた。それぞれの本を基にして比較をし、調理・栄養面や歴史的変遷を見る。そこから現代フランス料理の原点に立ち返り、現代栄養学の健康の視点からその特筆を探る。

インドの手食
みなさんは、手でカレーを食べたことがありますか? 私たちも、普段お寿司やパンやおにぎりを食べる時は手を使いますが、やはり大半は箸やフォーク、スプーン、ナイフなどを使って食事をしています。 しかし、人類は旧石器時代にはチンパンジーや猿等と同じように手で食べ物をつかんで食べていました。すべての民族は、手で食事をする歴史を持っていました。ではなぜ現在のように食べ方の違いがでてきたのでしょうか・・・ 今でも箸やフォーク、スプーン、ナイフがあまり根付かず、手で食事をしている『東南アジア・中近東・アフリカ』。世界の約40パーセントを占めています。 その中でも『カレー大国』と言われているインドに絞りました。食べ物の違い・各民族の食作法の違い・食材の違いの面から調べています。 実際に自分で手食をしてみました。手からも味が伝わってきました。 私自身が今まで考えていたものとはまったく違いました。手で食事をしているからといって決して遅れているわけではないのです。

世界から日本に合うミルクの利用法を探す
四群点数法で一群に分類される“乳・乳製品”。日本人には不足しているとされる食品である。しかし、現代の“乳・乳製品”の消費は第二次世界大戦後の欧米型食文化の流入とともに普及したものであり、そのようにして導入されたということは、日本古来のコメを主食とする食生態とは、必ずしも融合しない。そこで世界ではどのような“乳・乳製品”の利用法があるのか、一旦現代日本の主流になっている欧米型乳利用文化体系から離れて、牧畜社会の乳利用の原点を調べた。その中で、米食で乳文化が発展しているトルコ・インド・ブータンなどを中心に、日本のコメ食文化にも合うようなものを紹介したい。


秋野晃司ゼミ(文化人類学研究室)

長野県の米食文化と共食文化
長野県は日本の中央に位置し、面積の約8割が山地で、起伏に富んだ山や川があります。そしてその地形をうまく利用した農業が盛んです。長野県は南北に広がり、地域ごとに食文化も異なります。五平もちなどの米食が発達した地域もあれば、おやきなどの小麦食が発達した地域もあります。米は、日本人にとってきっても切れない食べ物で、行事食や供物として利用されています。信州の米食文化を調べるうちに、「ねじ」や「やしょうま」などの米を使った食文化を知りました。食べるということは人と関わることです。長野県の米食文化を通して、地域独自の食べ物と人々のかかわりや共食文化について探究していきます。

ローカル・フード / 〜信州の食〜
ローカル・フードと聞いて、何を思い浮かべますか。最近耳にすることが増えた言葉ですが、実際は何のことだろうと思い、JA長野県のホームページを見たのが信州のローカル・フードに関心を持ったきっかけです。JA長野県のホームページには、『ローカル・フードとは、そのまま日本語にすると「地域の食」「地元の食べ物」になる。』と書かれています。私は大学進学を機に、出身地である長野県を離れることで、私自身が信州の食についての知識が少ないことに気付きました。長野県で生まれて育ったからといって信州の食や地元の食べ物を意識して食べてきたわけではありません。信州のローカル・フードには、既になくなっているものも多くあり、徐々に減少しています。この文化栄養学実習を通して、信州のローカル・フードには、何が残っていて、何がなくなってしまったのか、そして地域の人々にとって、ローカル・フードはどのような存在で、今も生活の中に取り入れられているのかを探究していきたいと思います。

佐渡島の食文化と地域活性化
新潟県にある佐渡島は、海や花などの自然景観が美しく、また金銀山、トキが有名な観光地です。江戸時代には大阪方面と北海道を結ぶ日本海航路が開かれ、重要な中継地点として栄えました。また佐渡島は遠流の島として、たくさんの貴族や文化人が流れてきたことで、貴族文化、武家文化、町人文化など様々な文化が持ち込まれ 、他では見られない独特の文化ができあがりました。食文化においても新潟県本土とは異なる点が多く存在します。近年、佐渡島では人口や観光客の減少が問題となっています。島の人々は様々な方法で活性化を目指していますが、私は食を通して佐渡島を活性化させる方法はないかと考えています。

現代の雑煮
毎年食べている雑煮は日本全国同じだと思っていた。しかし調べてみると地域によっていろいろな雑煮があることがわかった。昆布、カツオ、トビウオ、貝類などのだしに、味噌や醤油で味付けされ、なかに入れる餅も、丸、四角、あんこ餅を入れる地域もある。そして、その餅を煮たり焼いたり、調理の仕方も様々である。そこで、その雑煮が現在どのように食されているのかに関心をもった私は、2008年の正月にアンケートを実施した。今回の発表では、その結果の一部を紹介する。同じ地域でも餅の形や味付けに違いがあり、まったく同じ雑煮はなかった。家庭の味といっていいほどの雑煮は、その家それぞれで面白い。

装いの変遷 / −戦後から−
現在の人々のファッションは、性別や年齢を超えて多様になり、自己主張の手段の1つとなっています。過去の日本人のファッションは、現在のように多様だったのでしょうか。人々は自らのファッションに、どのような気持ちを込めていたのでしょうか。まず、戦後の1946年から1980年までのファッションの傾向を調べました。戦後から約30年の間にスカート丈が変化したり、「アンノン族」や「サイケ族」が登場しました。1950年頃まで、特に日本はアメリカのファッションの影響を強く受けました。1954年には、アメリカ映画「ローマの休日」が大ヒットし、日本中がオードリー・ヘプバーンの清楚な魅力の虜となり、彼女の髪型が大流行しました。1966年には、「ベトナム戦争の激化と反戦運動が盛んになるなかで、アメリカ兵の軍服調の服装(ミニタリー・ルック)」が流行するなど、ファッションは社会情勢とも深く関わっています。今後は、さらにファッションの変遷を調べ、その背景にあるものを探究します。

香港の飲食の変遷
香港は昔から東南アジアにおける交通の要所であり、イギリスの植民地時代から金融や流通の要所でもある。もちろん今でも国際都市として、そしてショッピングや食通の街として、世界中から観光客が訪れる。その中で、特に観光客に愛されているのが香港料理です。香港料理とは広東料理のことを示し、最もよく知られているのが点心でしょう。しかし、香港人は、外食でしか点心を食べません。香港では、一般的に蒸し魚や鶏ガラスープで煮た野菜を家庭料理でよく食べます。今回の発表では、香港の独特な料理文化や近年香港の飲食文化の変遷と、香港人しか知らない香港の家庭料理を紹介したいと思います。

江戸時代のファストフード
ファストフードは、短時間で調理、提供することのできる食品と定義されています。この定義を踏まえて時代を遡ると、江戸時代にもファストフードと呼ばれる食品があったことがわかりました。それは、今日の代表的な日本食である天麩羅、寿司、蕎麦のことであり、屋台の立ち食い形式で販売されていました。天麩羅においては、お客さんが食べやすく油で手が汚れないように串に刺して提供するなど、売り手が工夫をこらしていたのが分かります。活気のある江戸時代、ファストフードが人々にとって、どのような存在であり、だれに利用されていたかを調べ、現代との共通点や相違点を見出していきたいと思います。

静岡の食文化 / 〜しぞーかおでんを探る〜
両親の地元で私にとっても親しみ深い静岡。そして静岡の食文化の中で特に関心をもっているのが『静岡おでん(しぞーかおでん)』です。写真は実際に弁当屋でおでんが販売されているところです。しぞーかおでんは、関東圏のコンビニで販売されているおでんとは異なり、牛すじでだしをとったスープに、具材はイワシやサバからできた黒はんぺんが入ります。この具材には串が刺してあり、青のりやだし粉をかけて食べます。しぞーかおでんは、弁当屋、駄菓子屋などで販売され、子どもたちがプールのあとに食べる習慣があるほど地域に根ざしたユニークな食文化です。このしぞーかおでんのできた経緯や背景について探ります。

現代のチョコレート文化 / 〜チョコレートカフェ〜
今、ニューヨークでは一風変わった「チョコレートカフェ」が増えている。そこでは、チョコレートに特化したメニューが多く、サラダにチョコレートを掛けるなど、今まででは考えられないメニューがある。日本でも東京都内には「デルレイ」「ガレーショコラ・テ」「アレグレス・ビス」などのチョコレートショップがあり、ショップに併設されたカフェで、その店独自のボンボン・ショコラ、デザート、ショコラ・ショーや「ガレーショコラ・テ」ではカカオを使った料理も楽しめるようになっている。また、ファッション業界でも有名な「ブルガリ」がチョコレート業界に参入し、東京にチョコレートショップを出店している。昔から現代になってもチョコレートは多くの人々に愛され食べられているが、現代人のチョコレートに対する価値観や見方が変わってきているように感じる。そこで、日本にある幾つかのチョコレートショップのカフェを観察し、「チョコレートカフェ」を通して「現代人にとってのチョコレート」について探究したい。


石井和ゼミ(栄養情報科学研究室)

食品包装ゴミ / 現状と展望
産業革命以前は、手作りの衣類・家財道具を何代にもわたって使い、手足で耕作し、手漕ぎボートで漁をして得た魚を食べ、物流全体がわずかでした。ところが、物が人の社会に大量供給するシステムが整備されると、生産・流通企業が経済を牛耳ることになり、商品を次々に消費しないと生産を継続することが出来ないので、使い捨てを仕掛け、奨励することになりました。現在、物欲を満たすことに明け暮れています。容器・包装は対面販売の回避・品質保持の容易さ・持ち帰りやすい意図があります。しかし、実際は長持ちせず捨てられ、環境に脅威を与えるものにかわります。

納豆と豆腐の知識 / 年齢問わずに健康になれる
最近は、コンビニでも見かけるようになった納豆や豆腐は日本の伝統食であり、良質な植物性たんぱく質を含みます。このような大豆製品は私達の一日の食事摂取量のどのくらいの割合を占めているのでしょうか?好みだからといって一つの食品を過剰摂取するのはよくありません。バランスよく食事を摂取してもらうために四群点数法を用いて説明したいと思います。また納豆に含まれるナットウキナーゼの成分は血栓を溶かす働きがあります。よく耳にする大豆や豆腐に含まれるイソフラボンにはどんな効果があるのでしょうか。このような納豆と豆腐を摂取することによって得られる効果を説明したいと思います。

Cocktail
-


五明紀春ゼミ(食品機能学研究室)

たまねぎのお茶 / 〜その皮捨てないで〜
玉ねぎと言ったら、血液をサラサラにするといったイメージが強いと思いますが、たまねぎのお茶を知っていますか?最近では粉末タイプのものが薬局などに売られていますが、実は普段捨てられしまう茶色の皮を煮出すと、見た目は紅茶のようなお茶ができます。さらに、このお茶には高血圧予防や動脈硬化予防があると言われています。近年食品廃棄が問題となっていますが、捨てずに利用することもできるのです。そこで私なりに、見た目、味など考えたオリジナルたまねぎ茶を考えようと思います。他にも、普段使っている茶色いたまねぎだけでなく、違う品種でもできるのか試したいと思っています。

群馬県の郷土食「焼きまんじゅう」の魅力
群馬県では、粉食(小麦粉)を中心とした食べ物が多く食べられてきた。日照時間が長く、湿度の低い気候のため小麦の栽培に適した地域であったからだ。代表的な食べものには、おきりこみや、焼き餅がある。しかし「焼きまんじゅう」となると県外では、ほとんど知名度はゼロに近い。それとは逆に、県内では静かに、そしてしっかりと焼きまんじゅうが浸透している。それを示すかのように今、この食べ物が注目を集めつつある。今年の2月には「焼きまんじゅうサミット」が県庁で開かれ、強風吹く、寒い時期にもかかわらず1日に約3千人ちかく訪れ、大盛況に終わった。また6月に行われる「ぐんま食育フェスタ」でも焼きまんじゅうが取り上げられている。「焼きまんじゅう」は串にまんじゅうを刺し、甘辛い味噌ダレを付け焼きあげる食べ物である。漂ってくる独特の香ばしい匂いに食欲を誘われ懐かしさを感じるものだ。名前から想像するまんじゅうとは、少し違う群馬の風土と歴史が生んだ郷土食を追ってみたい。

市販弁当改革への挑戦
かつ丼、うどんと天丼のセット…今スーパーに並んでいる弁当を皆さんは買いたいと思いますか?食育が叫ばれる現代でマンネリ化した市販弁当を打開すべく、スーパーマーケット・ベルクと主婦をターゲットにした「バランス弁当」を四季ごとに共同開発し実際に店頭販売しています。なぜに主婦?実は、弁当を購入する大部分は主婦なのです。そこで、かつて食の担い手であった主婦が「中食」に何を求めているのかを調査し、市販弁当から現代の「食」のあり方を探ろうと思います。今後は現時点で販売している弁当の反省を基に、味とバランスの良さに加え、見た目も工夫した弁当開発に臨むと共に引き続き調査を続けます。

芋焼酎
芋焼酎と聞いてまずはじめに思い浮かぶ事は何か…臭い?親父くさい?飲まない?鹿児島?…なんとなくではあるが好まない、選択肢にない。という人は少なくないだろう。みなさんはお酒を飲み始めた当初は、何からスタートしましたか??『私お酒好きかも!?』と、思い当たる人は是非この機会に新たな一歩を踏み出してほしく、と同時に今までも飲まれてきた人にも開拓してみてほしく思います。2〜3年前、大人社会の中では焼酎ブームが舞い込んだ。2008年の現状はどうなっているだろうか。おいしいと感じるものは、芋が?麹が?食べ合わせの合うものは?健康への影響は?(他のアルコール嗜飲物との比較して)太るものって?外国人には好まれる?等々の考えるとハマってしまう様々な不思議(ハテナ)を追求していきます。


島崎とみ子ゼミ(調理文化研究室)

HOME MADE 果実酒
果物の数だけ果実酒はある。果実酒の本を見ながらそう思った。梅酒、杏酒は飲むけれど、その他にもたくさん種類がある。多種の果物を使ってさまざまな果実酒を作ってみたいと思い、テーマにした。【目的】果実酒をより多く知りたい、楽しみたい。果実酒の歴史や文化、作り方、種類、飲む以外の利用法を調べ、冊子を作る。【方法】文献調査、果実酒の試作と果実酒を使った料理の試作【経過】果実酒の歴史と文化を調べた。さらに果実酒の試作をした。今までにキウイフルーツ、ラ・フランス、ドライ杏、ゆず、みかん、バナナ、いちご、ピンクグレープフルーツの8種を造った。今後も増やしていく予定。

黒砂糖
【目的】黒蜜を食べ感動した私は、その原料である黒砂糖にとても強く惹かれた。しかし、黒砂糖の使い道があまり多くないことを知り、もっと広い分野での活用を目指し、様々な料理を考案する。また、知識を深め黒砂糖の良さを知りたい。【方法】1、砂糖に関する文献調査。2、実習及び体験⇒黒砂糖使用の料理及びレシピ開発、黒砂糖製法見学体験など。【経過と今後の展開】黒砂糖の歴史、上白糖との違い、幕末〜江戸時代の日記から黒砂糖の使われ方などをまとめた。今後の展開として、栄養価、黒砂糖を使った料理などを調べ、まとめる。さらに黒砂糖の生産地に行き、現地調査、工場見学をしていきたい。


高橋敦子ゼミ(調理学第一研究室)

旅美人 / 〜旅の楽しみ、魅力的な旅館の食事〜
旅は風景、人、文化に触れ、自分の中になかった新たな価値観を持たせてくれる。心豊かに時間の流れを感じ、恋人や友達とそれぞれの時を過ごす。そんな旅に欠かせないのが観光、宿…そして『食』。宿の決め手は食事であると思う。日本旅館は昔からハレの食事のため豪華。残すくらい出す風習もある。これではもったいない。当然カロリーが高く、動物性タンパクばかり、無駄が多い、年配向けと連想するだろう。しかし、若者を旅館に足を運ばせるためターゲットは若者にした。豪華さや品数だけでなく、楽しく、美味しく、バランス良く。若者が現代に求める旅館の食事はどんな物かを研究し食コーディネート、提案したい。

食べ物情報発信! / 〜壁新聞の作成〜
現代の小学生は、食べ物についてどんな事を知っているのだろう。また、どんな事が知りたいのだろう。私は1年間、健学社発行の壁新聞「元気のでる食べ物」によって情報伝達はどのようにすると良いかをテーマに、紙面に出す料理作り、表題、内容説明の文章などの企画と作成に携わっている。盛んに行われている食育、そのひとつの媒体であるこの壁新聞で、正しい食情報を提供するため、分かりやすい・見やすいとは 、情報提供・伝達とはどういうものなのかについて実践実習している。今後は、読者である小学生にアンケートを実施し、その結果から、どう表現するのが良いか、内容はどうかを紙面作りに提案したい。

埼玉をおいしさで結ぼう!! / 〜旬の野菜と食材の生産地を学ぼう〜
私たちは、「埼玉をおいしさで結ぼう」というテーマで千代田児童館(15名)と三芳野児童館(20名)の3年から6年生を対象とし、月1回で計10回料理教室を実施している。1回ごとに旬の野菜をメインとした献立料理を作り、そこで料理を通して、食材の旬と産地、食材の特徴を学ばせ、実践することを目的に 実習している。料理作りのほかに、メインの野菜の産地を各自埼玉の地図に食材シールを貼り、作って、食べて、学んだことが、身近に食材の旬と産地、おいしさを自分の舌で感じてもらいたい。また、家庭での食行動にも変化を期待して、「地産地消」の大切さ、料理の楽しさを伝えたい。

体いきいき★野菜のおやつ
幼児にとっておやつとは、1日3回の食事だけでは摂取しきれなかった栄養素を補うものであり、また、精神的ななごみや楽しみを得られる時である。そこで、幼児に「野菜のおやつ」を提案し、おいしく野菜を摂取することを目的とする。季節ごとに旬の野菜を使ったおやつを提案し、レシピ本を作成する。レシピ本には、使った野菜の特徴や効能などを載せ、野菜についての知識を身につけられるものにする。また、作り方の部分に親と子の分担を作り、親子が一緒に料理を楽しめることを目的としたレシピに仕上げる。幼児と親が対象になるため、作りやすいおやつを提案し、見やすくわかりやすいレシピを作成したい。

中高年男性料理教室
中高年男性にとって現在は、不規則な食事、栄養の偏り、肥満や生活習慣病など多くの問題が生じています。そこで私たちは、心身共に健康であるため、食べる楽しさ、作る楽しさを知ってもらうことを目的に、中高年の男性料理教室を月1回、池袋の勤労福祉会館で行なっています。受講者は豊島区えくぼの会(ボランティア団体) 、実習日は毎月第4土曜日です。料理教室では旬の食材を使い、料理を楽しく作って、美味しく食べていただけるよう、献立を考え実習をしています。また、料理教室を通して、受講者の人達が健康で生き生きとした食生活が送れるよう、栄養の話や運動について解説し、指導をしています。

子ども料理教室 / 〜料理教室が子ども達に与える変化〜
私は、子ども達に料理が出来るまでの調理、食事、後片付けの一連の流れを通じて、料理作りの楽しさや食材の大切さ、食事をすることの楽しさを伝えて行き、子ども達が実際に料理を調理することを学ぶ事によって食事に対する嗜好・興味・考え方の変化を研究することを目的として、駒込の校舎で小中学生を対象として行われている子ども料理教室で月に1回、子どもたちに調理指導を行い子どもたちが料理を行っていく段階の作業の1つ1つを写真にとり観察・分析しています。これらの調理作業の変化が見られるように7月には子ども達が料理をすることに興味、関心を持ち、自分で作った料理を食べることで食事がより楽しくなるように、お弁当をテーマとした献立を作成して1人1人に調理を行ってもらい評価していきたい。また、子ども達や親御さんに向けたアンケート調査を行い、料理教室に通っていることでの子ども達や親御さんの食事に対する考え方の変化、家庭での食生活の変化などをまとめて行きたいと思います


高橋勝美ゼミ(情報科学研究室)

どんぐり生活 / 究極のひろい食い
食費節約のために、昔の人のようにドングリを食べてみた。殻が固く、渋みが強いドングリをどう調理するか。縄文クッキーを手本に実際に製作した。ドングリ粉は元から甘みの成分があり、脱渋ができれば、食材費が無料なので、小麦粉製のものよりも甘く安価なクッキーを作ることができた。採りたてのドングリの脱渋は10時間近くかかるが、一冬越したドングリは褐変して渋みがなくなり、甘みが増すので脱渋行程が不要になった。採取から加工のみだと約2時間で作れた。ドングリは貯蔵することで味が変わる。効率を優先していては気づけないことだった。他の種子も貯蔵で味が変わるか、ドングリともに探究したい。

キムチの魅力を探る
世間でブームとなったように自分も韓国ドラマに熱中し、その中に登場する赤い韓国料理に衝撃を受けた。この日本にはない赤い料理をきっかけに、韓国料理、特にキムチに関して調べてみた。現在日本において漬物全体の4分の1を占め、最も親しまれる韓国料理のひとつとなっている。しかしながら、キムチの消費量が年々増加している理由や日本のキムチと本場のキムチとの違いなど、知られているようで未だ解明されていないことも多くある。今回は調査の端緒として、まず韓国側からみたキムチについて韓国の地理、歴史との関わりや当時の人々の暮らし、地域ごとの食味の多様性などについてまとめた。


田中久子ゼミ(公衆栄養学研究室)

食器・食具から子どもの食育を提案する / 子どもに“食べることは楽しい”と心と体で感じてもらう
現在、女性の社会進出により共働きの家庭が増えている。そのため、子どもだけで食事すること(弧食)が当たり前になりつつある。また、親が食卓で説教することにより、子どもにとって食卓が「嫌な場所」になってきている傾向にある。このことは、子どもの“食べる=楽しい”という気持ちを奪っているように感じる。少しでも食べることの楽しさを感じてもらえるよう、身近な食器・食具という観点から、食育の提案をしていきたい。研究する上で、約7人の3歳〜6歳未満の子どもたちの協力を得て、質問紙やインタビュー調査を実施し、子どものQОL向上を目指した食育を提案していきたいと考えている。


根岸由紀子ゼミ(栄養科学研究所)

おいしく飲んだその後は… / コーヒーの豆かすの利用
みなさん、ドリップコーヒーを入れた後のコーヒーの豆かすはどうしていますか?きっと大半の人がゴミとして捨ててしまっているのではないでしょうか。私がなぜコーヒーの豆かすに興味を持ったのかというと、カフェでのアルバイトがきっかけでした。毎回ドリップコーヒーを入れるたびにゴミとして処理される コーヒーの豆かすに何か使い道はないのかと思い調べてみました。消臭剤や畑の肥料、ガーデニングで使うなど使い道が多くあるではありませんか!今回は、多くの人にコーヒーの豆かすのすべてがゴミではなく利用できるものであることと、その利用法のいくつかを知っていただければと思います。

ペットボトル緑茶に求めるもの
「日本茶」すなわち緑茶は、朝飯前、食事時、そして来客時に、茶葉を急須へ入れて、湯を注ぎ湯のみ茶碗で飲む物だった。しかし、近年は、透明で黄色い「緑茶飲料」が、「緑茶じゃないけど、『お茶』」として、その消費量が増加し続けている。さらに最近は、濁った「ワンランク上のプレミアム緑茶」とうたわれているものや、新茶、深煎りなど様々な緑茶飲料がある。緑茶飲料の「本物」とはどういうものか。今、消費者は緑茶、緑茶飲料に何を求めているのか。今までとこれからの緑茶飲料、急須で飲む緑茶はどういった点で違うのか、どう飲み分けるか、消費者が緑茶に求めている物は何か考え、私が提案できることをつかみたい。

飯ずし
みなさんは「飯ずし」をご存知ですか。「飯ずし」というのは、北海道の伝統的な保存食品です。種類には、鮭飯ずしやにしん飯ずしなどがあり、魚なら何でも使います。「飯ずし」は飯を程よく冷やし麹と混ぜてたるに薄く敷き、そのうえに鮭の薄切りをのせ、また飯を入れて酒と交互に幾重も繰り返して漬け込み、その中へ昆布の切ったものや人参の薄切りをいれて、早いのは2週間、遅くは3ヶ月ほど経て食べるものです。「飯ずし」は北海道の冬に欠かせない保存食であり、またご馳走でもありました。これは、北海道では冬を越すことを古くは越年と読んでいたこととが関係しています。近年では、輸送や保存技術が発達したため、ご馳走というよりは冬の常備菜として扱われています。近年では、ボツリヌス菌による食中毒が発生したことにより「飯ずし」を家庭で作ることは推奨されていませんが、「飯ずし」はその手法に古きよき知恵と食中毒予防などの新しい知恵がつまっています。今後は、自分で「飯ずし」を作る予定です。

お酢について / 果汁と酵母を利用したお酢づくり
ドレッシングに用いられたり、フルーツビネガーとして市販されている、お酢がどのように作られているかご存知でしょうか。果物が腐る(?)と酵母の働きによってアルコール臭がする場合があり、さらにそのまま放置し続けると、酢酸菌の働きによって酢に変化していきます。微生物の働きについて調べる研究をしたかったことと、最近ではさまざまな酢が作られていることを知り、自作できるかと考え実際に酢を作成してみました。これから酸度を測定し、市販の酢との比較を行い、色々な果物で酢を作成し、作成した酢同士の比較等を行います。またその酢を利用したレシピも考え、紹介していきたいと思っています。

豆New life!
豆乳とは、大豆を水に浸して水を加えながらすりつぶし、水を加えて煮つめ、おから部分を漉して除いたもので、飲料にも用いられ、牛乳に似た外観と食味がある。そのままの豆乳には特有の青臭さがあり飲みづらく、私は豆乳を飲むことは苦手なので、豆乳を加工することを考え無調製豆乳から、チーズを作ることにした。これは、作るのも難しくなく、豆乳チーズは動物性脂肪も使われていないため、ヘルシーで女性には最適である。水分として料理に使用するより、固形にして加えるほうが使える幅も広がると思い、この豆乳チーズを使ったおいしい食べ方、レシピで豆New Life(とうにゅう・らいふ)を提案します。

フォカッチャの歴史 / 〜世界にないおもしろフォカッチャを作ろう〜
毎日の食事に欠かせない穀物。現在では、日本でも米と同じくらいパンも主食になってきています。そのたくさんの種類があるパンの中で「フォカッチャ」というものを見かけたことがあると思います。または、イタリアンレストランで食べたことがある人もいるかもしれません。みなさんが知っているフォカッチャはもともと“ピザの原型となったもの”だと言われています。しかし最近では、立派な一つの食事パンとして売られています。生地にオリーブやハーブを混ぜこんだものやチーズをのせてピザ風にしたり…多くの種類があります。私はそんな中、調理師科で“これもフォカッチャなの?”というものに出会いました。それはパン屋さんでは見たことのない可愛いフォカッチャでした。そこで私は、フォカッチャの起源、歴史を調べ、ピザの本場イタリアではどのように売られ食べられているのか、また現在までにどのように変化してきたのかを知り、フォカッチャの魅力を探求し、新しいおもしろいフォカッチャを発案したいと思います。

“あついぞ熊谷自ビール”の提案
昨年の夏、日本最高気温40.9度を記録した私の住む熊谷市は、夏の暑さを街づくりに生かそうと、「あついぞ!熊谷」というキャッチフレーズを掲げ、熊谷市の水を使ったカキ氷の販売などの事業をくり広げているが、実際、街が活性化したという結果もなく、実感もわかない。そこで、私なりにどうしたらよいか考えた。地ビールを使って町興しをしている自治体があるということ、暑いときに飲みたくなる飲み物の代表であるということから地ビールを提案したらよいのではないか考えた。まずは、地ビールの製造キットを使い自ビールを造り最終的に熊谷市の特徴を生かした自ビールの提案をしたいと考えている。

伝統野菜 / 〜東京で野菜!?〜
小松菜の産地をご存知ですか?…実は出荷量日本一は埼玉県ですが、江戸時代に東京の江戸川区小松川あたりで栽培され出したのです。「東京で農業」なんだか意外な感じがするかもしれませんが、昔は東京にもいたるところに農家がありました。今では高層ビルのならぶ新宿でもたくさんの野菜が育てられていました。そして現代にも残る立派な野菜も存在しています。例えば、小松菜は江戸川区や世田谷区で生き続けています。そのほかにはどんな野菜が過去に東京で育てられていたのか、また小松菜のように今でも東京で作られているのか。今も生きているまたは消えてしまった野菜についてまとめ、お話したいと思います。

東京の漬け物 / 新しい漬け物像
キッカケは福神漬け。どうして「福神漬け」と呼ばれるのか。意外と知らないと思います。漬け物の歴史的背景や意味に興味を持ち、まず自分が住む東京名産の漬け物を中心に調べました。そこで見えてきた漬け物の課題は、塩分の取り過ぎが気になる今日の日本人には少々受けが悪いという事です。そのためか、食卓に並ぶ回数も減り、特に若者の漬け物離れが広がっているように思います。その一方で、同じ漬け物でもキムチは受け入れられる。なぜだろう?漬物のあり方、食べ方が変わってきているのかもしれません。そこで、漬物の新しい形、使用方法を提案し、漬け物離れを抑える事が出来たら良いと考えています。


平田久ゼミ(人間・動物学研究室)

マンガ「サザエさん」を分析する
昭和21年に福岡県の一地方紙に誕生した「サザエさん」は、日本の全土に広まり、平成の今に読み継がれ、アニメとしても現役である。初出から現在までの作品は、登場人物や場面と小道具、背景に変わったもの、そうでないものがある。家族の絆を柱とするなら主たる登場人物には変化は生じないだろうが、時代時代の人に伝えるには、背景やかたりには変化を必要とする。このような分析を通じて、読者を惹きつけているもの、長谷川町子が語りたかったことを想像し、あわせて漫画「20世紀少年」や映画「三丁目の夕日」に「昭和」が取り上げられる事が懐古だけなのか、平成の我々が願うものがあるのか検討する。

「結婚」と「結婚式」の流れを作る要素を概観する
結婚、ウェディング、ブライダルという言葉は、大抵は結婚式あるいは披露宴を想像させます。しかし、ブライダル関係のアルバイトや近親の「結婚」を検討してみると、式全体の計画や進行にたどり着くまでの過程、その後には、当人たちはもちろんのこと、親をはじめとする周囲の状態変化もあり、さらに歴史や地域の習慣が働いています。また式の形態も含めて,式後にも種々の状態と段階があり、重きを置く部分も異なってきます。この意味で結婚式あるいは披露宴は「結婚」の一こまだと言えます。この一連の流れを作る要素、それらの関連や順序、またその歴史的背景をつかみたいと思っています。


平野覚堂ゼミ(ビジュアル・コミュニケーション研究室)

Happy Cook Book / −新しい料理本のカタチ−
料理本の主流は料理の作り方(レシピ)がのっているものだ。しかし、最近では作り方中心ではなく、料理写真中心のものやエッセイなど料理本の種類は増えてきている。そこで作り方はもちろんだが、それに加えもっと食の別の面を伝えられる本を作りたい。例えばもし利き手をケガしてしまったとき、作りやすい料理がのっている本があれば少し気が楽になるかもしれない。また一つの料理でも人それぞれ作り方や食べ方は違う。一人一人の作ったものを見ていけばその料理がなぜ広がっていったのかが読み取れるかもしれない。別の角度で見つめたり、付加価値をつけることで料理本の未来を広げていきたい。

大学色
女子栄養大学は校舎を含め環境がすべてきれいだ。しかしそれに反し無機質な感じも受けないだろうか。さらに、視覚からは栄養を学んでいる大学とは想像しにくい。一見してそれがわかる人はいないだろう。私は『栄大らしさ』がなにかと考え、視覚から栄養大学とわかり、そして、大学と在学生や来校者が楽しく、過ごしやすい大学を作っていけるように提案していく。例えば在学生にアンケートを取り、学内の施設に栄養や健康に関しての知識が自然に身につくようなデザインを施したり、他大学と栄大の違いを調査したりいていく。栄大はもっと過ごしやすいよい大学になれる。栄大大革命をしていく。

新・食感宣言 / −「おいしい」だけが全てじゃない−
あなたは今、どれだけの食べ物に囲まれているだろうか。食べ慣れた家庭の味から、聞いたことすらない食材まで、私達はあらゆる食品と出逢うチャンスに恵まれている。そして、それらに対して何らかのリアクションを起こしている。それは「おいしい」という感嘆かもしれない。不快感や拒絶かもしれない。もちろん、自分というフィルターを通して生まれたクオリアを完璧に把握できるのは自分だけである。隣の人が自分と同じ「おいしさ」を感じているかなんて確かめられない。だからこそ、様々な表現が生まれるのではないだろうか。「おいしい」という一言では片付けられない、感覚の新たな表現方法を探究していきたい。

食べカタログ
毎日数回、必ずやってくる食事の時間、それを楽しくおいしい思いをして過ごしたい。楽しく食事ができれば、食べ物の味もよりおいしく感じられるはずだ。しかし、楽しい食事とはなんだろう。一生に八万回の食事をするとして、全く同じ食事の場面を迎えることはない。同じものを同じ人と食べても、食事に至るまでの状況や食事中の出来事でその食事がどういうものだったのか感じ方が変わってくる。食べ物や食器、周囲の環境や人との繋がりの中で、どれだけの楽しい食事やまだ体験していない食事があるだろうか。楽しい食事をして、より上手に体に良いおいしい食事をするために様々な食べ方を提案していきたい。

わかりにくいをわかりやすく / −食問題・ビジュアル化のススメ−
私たちの身の周りに起こっている食問題をもっと「わかりやすく」 したい。例えば、自給率数%の食べ物をビジュアル化させるとどう 見えるだろう。自給率やフードマイレージなど数々の問題が沸き上 がってくる中、その表現方法は未だ発展途上にある。数値の羅列は 無機質に感じられ、専門的目線のものは、不親切なものも多く存在 する。そこで、これら食問題がもっと身近に感じられ、視覚に訴え かけられるような表現方法を開拓していきたい。ジャバラ本や染め られたTシャツなどの媒体を通して、様々な角度から捉えていき、大 人から子供まで、知識を得る為の入りやすい入り口の役割として提 供提案していく。

キャッチコピーのトリセツ / −お使いになる前に必ずお読みください−
キャッチコピーは、関心を呼び、注目度を高める言葉で、本文を読ませる、また商品の印象が決まる重要なモノである。しかし、多種多様な情報が氾濫している今、キャッチコピーの使われ方や取り巻く環境が変わってきている。例えば、無印良品では商品名がキャッチコピーの役割をしている。このようなキャッチコピーの現代の使われ方や重要性を知るべく、言葉という、形にしにくいモノを「食」を中心に取扱説明書のかたちにした。そのことで、その重要性や面白さを伝えようと思う。また、キャッチコピーとその時代の背景を照らし合せることで、キャッチコピーは消費者に向けたメッセージということも示したい。

ただのみず だけどみず / −1杯の水から見えてくる世界の問題−
21世紀は「水の世紀」とも言われており、今世界各国で「世界水フォーラム」などが開催されている。フランスに行った時、蛇口を捻って出てきた水は白濁していた。先進国だと思っていたフランスの水が透明ではないということに気付かされ、世界の水の色に興味を持った。日本では蛇口を捻ればすぐに出てくる身近な存在である水。日本は食糧をはじめ、多くの物品を輸入に依存している。日本が輸入する食糧の生産に必要な水は膨大なものとなる。世界の水問題は私たち日本人にとって無関係とは言えない。私は今回、四万十川などの川を歩いたり、世界の水を使う日本について調査し、そこから見えてきたものを表現する。

わくわくフードパッケージ
お菓子を買う時、ジュースを買う時、その他食品を買う時、人はパッケージの色や形、記載された情報により購入するかどうかを決定する。その動機はさまざまだ。「初めて見る商品だ」「どんな味だろう」「どんな効果があるのだろう」このような興味や疑問と共に、パッケージから何らかの期待を与えられる。それがわくわく感だ。パッケージは、商品の使用後すぐに捨てられてしまう。そんな運命なら、そのわくわく感をさらに大きなものにし、消費者にさまざまな効果を与える。人が感じるわくわく感を、いくつかの法則に分類した。そのわくわく感をパッケージに与え、新しいパッケージの形を提案し、制作する。


松田康子ゼミ(調理学第一研究室)

Cafe Pleasant / 〜シフォンケーキについて〜
私たちはお菓子作りの中でも難しいシフォンケーキに興味を持ち、それを通してカフェの運営を学ぶために松田ゼミに入りました。昨年に引き続きシフォンケーキを基本にカフェの運営を行っています。私たちのシフォンケーキはベーキングパウダーを使いません。それなのになぜ膨らむのでしょうか?また、スポンジケーキとシフォンケーキの違いとは何なのでしょうか?こういった疑問が見えてきます。これらを解決しさらに美味しいシフォンケーキを作るために日々研究しています。楽しいというカフェのコンセプトをもとに、バリエーションを増やし、季節感をあじわえる商品を作っていきたいと思います。

カフェの運営 / カフェの内装について
カフェの名前は“プレゼント”。楽しい・心地よいという意味を持ち、これをコンセプトとしてお客様を楽しませる空間作りを目指しています。例えばお客様が注文をしてから商品を提供するまでの待ち時間に退屈させないような工夫をしました。またインテリアに気を配りテーブルにお花を飾ってポップな小物を置くことでお客様が元気になれるような空間作りを心掛けました。他にもお客様にアンケートを実施し、その意見を参考にしたカフェ運営を行うようにしています。オープンしたばかりですがこれからもお客様のニーズに答えられるように試行錯誤を重ねていこうと思います。そんなお店をどうぞご覧ください。

Cafe Pleasant / 〜宣伝について〜
カフェにとって有効な宣伝方法は何なのだろうか?どんなメニューが揃っているのか明確であること、値段が手ごろであると伝えること、店内写真が掲載されていること…。先輩方から引継ぎ、カフェ運営を4月から9名で行っている。その中でどのような宣伝がより効果的なのかを探っていきたい。昨年同様、営業日に立て看を出す、ポスターを学内に貼るなどしているが、まだ思ったような成果が出ていない。しかし、カフェテリア前での販売は数分で完売がでるほど好評だ。そこで、どんな宣伝が有効なのか、今後アンケート等の調査を実施しカフェ“Pleasant”に多くの人が来店してくれるようにしたい。


宮内正ゼミ(文化学研究室)

スターバックスの魅力 / 〜なぜ人はスターバックスに集まるのか〜
多くのカフェのなかで、スターバックスは圧倒的な人気を誇る。その人気の秘密は何か。都心地域を見ても、立地条件や周辺環境によって、店舗ごとに独特の雰囲気がある。たとえば、都心のミッドタウン店は、施設のコンセプト「働く、住まう、遊ぶ、憩う」にもとづいて設計されているが、「観光名所」としての人気もある。池袋ショッピングパーク(ISP)店は、池袋駅に隣接しているため、若者から中高年まで、かなり幅広い年齢層に利用され、買い物途中に立ち寄る場所にもなっている。同じスターバックスでもじつは意外に違う。ではいったい、それにもかかわらず、なぜ私たちは「スターバックス」に惹かれるのか。


宮城重二ゼミ(保健管理学研究室)

子供の歯科保健 / 〜子供の口の未来のために〜
歯の病気というと、まず何を思い浮かべますか?おそらく、虫歯を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、子供たちの口の中にはもっと大きな問題がたくさん起こっています。あごの働きが低下して「噛めない子・飲み込めない子」が増えたこと、あごが極端に小さくなって歯が並びきれなくなったこと、あごが弱くなって子供のうちから顎関節症を起こす子供が多いことなどです。これらのことはすべて、赤ちゃんや子供たちの食生活が変わってきたことによるものです。さらに、あごの発育を取り戻すための鍵は、乳児期にあります。従来は同じものであると考えられていた、母乳の飲み方と哺乳瓶の吸い方とが、実は全く違うものであること。しかも、哺乳瓶があごの発達を低下させている一つの大きな原因であることがわかっています。これからお母さんになっていく人たちが、どのようにして生まれてくる赤ちゃんのあごを丈夫に育てていけばよいのかを提案します。それが子供たちの口の健康に繋がっていくと考えています。


武藤志真子・藤倉純子ゼミ(健康情報科学研究室)

食を通した高齢者支援
現代は高齢化社会の更なる進展に伴い、寝たきりや認知症の高齢者が急速に増えることが見込まれている。また、高齢者の介護が必要である期間の長期化や介護をする家族の高齢化や老々介護の問題などが進んでおり、家族による介護だけでは十分な対応が困難となってきている。特に食事介助は個人差が著しく、個々に対応できる知識や技術が要求され介護者の大きな負担になっている。よって、これからの高齢化社会を支えていく上では介護は家族だけでなく、地域ぐるみで支援していくことが重要であると考える。とくに地方では行動範囲が限定されるため、高齢者を取り巻く地域環境を把握して環境にあった支援を考えることが必要である。私は岡山県に住む祖父母を事例研究とし、地域環境に合わせた食事を考える・購入する・作る・食べる・片付けるまでのプロセスを支援してゆく方法を提案する。そして最終的には、介護者と要介護者の相互が食を通してよりよい生活を目指していけるような学習ホームページやソフトを使って発信する。

在宅介護の食支援と介護予防
私は、大学に入学して、介護食士という資格があることを知りました。この資格に興味を持ったきっかけは、ホームヘルパーの仕事をしている母に、食事の面でアドバイスをしたいと思ったからです。高齢者は、老化に伴う身体機能の低下により食行動に変化が起こりやすくなります。それらの変化に応じた食事を提供したいときに参考になるのが介護食です。介護食と聞くと、手間がかかる、美味しくないなど、マイナスのイメージを浮かべる方が多いと思いますが、少し工夫するだけで、美味しく簡単に作ることができるのです。 また、日本の高齢者の割合は、2005年に20.04%、2025年には30%にも増えると予測され、高齢者の増加に伴い私たちの負担ももちろん多くなります。そこでこれからは介護予防を考えていく必要があります。高齢者がいつまでも元気であるための食事とはどのようなものであるか。在宅介護をおこなうホームヘルパー、高齢者世帯を対象に、介護食、介護予防の重要性を媒体を通じて提案していきます。

回転寿司の魅力
日本人だけでなく、いまや世界中で寿司を知らない人はいません。江戸時代から始まりその人気はとどまることを知りません。現在では手軽に食べられる回転寿司チェーン店の多数出店によりお寿司はより安く、誰でも手軽においしく食べられるようになりました。しかし、お寿司は小さくてついつい食べ過ぎてしまうなんてことはありませんか。お寿司には当然高カロリーなものもたくさんあります。身近な回転寿司チェーン店の市場調査を行い、回転寿司の魅力に迫るとともに意外に知らない回転寿司の歴史やマナー、女性にも安心しておいしく寿司を食べてもらいたいおススメのメニュー、食べ方の心得などを紹介します。

栄養調整食品の提案
最近、ビタミンやカルシウム、鉄などの付加価値のある栄養調整食品といわれる商品が、テレビCMなどのマスメディアやコンビニやドラッグストアといった店頭でよく見かけるようになりました。その背景には、現代人のライフスタイルの多様化・複雑化によって、食事だけでは補えなくなった栄養素を手軽に理想的なバランスで補給できることから、ニーズが高まっているようです。この栄養調整食品の市場調査と味・値段・購入場所・いつ食べるかなどのアンケート調査を女子大学生対象に実施し、今後どのような新しい栄養調整食品が求められるのか、また、栄養調整食品の上手な利用方法の提案をしていきます。

ストレスと食欲の関係性
ストレス社会と言われている現在、多くの人は何かしらストレスを抱えている。ストレスを発散する方法は人それぞれだが、食べ過ぎや食事の拒否は摂食障害になる危険性があるため、決して良い方法だとはいえない。ならばストレスをまったく感じない環境が私たちにとって望ましいことなのかといったらそうではない。ストレスとは、度が過ぎると人体に悪い影響を与えるが、対処法とつきあい方さえわかれば、必ずしも有害なものではない。今回の実習では、知っているようで知らないストレスのことと、食欲の仕組みとストレスとの関係性を調べるのと同時に、ストレス調査アンケートと唾液チェックから、自分が感じているストレスと、身体が感じているストレスとのギャップを調べ、効果的なストレス発散方法をインターネットや文献から調べる。そして、私の仮説である「食欲増加=怒り」「食欲減退=不安」もこれらの調査結果から証明したいと考えている。最終的にはこの実習結果をリーフレットにまとめたい。

特定保健用食品のヨーグルトについて
スーパーに行けば必ず見かけるヨーグルト、特定保健用食品に認定されているものが多く存在することを知っていますか?本場のブルガリアヨーグルトが日本に伝わって来たのは1970年のことでした。日本で製品化されてから現在に至るまで40年弱しかたっていないのです。日本の食文化にこんなにも自然に溶け込んだヨーグルトには多くの魅力があります。日本人が死亡する病気の第1位は圧倒的に「がん」ですが、そのなかでも急増しているといわれているのが大腸がんです。ヨーグルトの善玉菌は腸内の悪玉菌を攻撃し、腸を理想的な状態に近づけてくれるのです。このように高い健康効果が期待できるヨーグルトについてその歴史を調べています。またアンケートにより消費傾向を調査し、どのようなヨーグルトが消費者に受け入れられるのか仮説をたて、検証しています。今後は、ヨーグルトを使ったブルガリアの伝統料理やオリジナルレシピを紹介します。調査の結果やレシピなどはHPを作成して、載せようと考えています。

高校生アスリートの食生活
スポーツを行う上でアスリートは食事にも気を使わなければならない。しかし、食事の重要性に気付いていない選手も少なくない。特に、若い選手は、それまでの育成過程で栄養の知識に触れる機会が極めて稀であり、次々と新しい選手が出てくるこの世界では、その啓発のために不断の努力が不可欠である。アスリートに対しては、競技種目に適した体づくり、競技力向上を目指したトレーニングのための体力強化と栄養状態を関連させ、問題解決のために栄養教育が必要となる。そのためには、食生活と体力づくりにおける栄養について正しい知識を持ち、具体的に実践する方法を知ることと、その必要性を理解し、好ましい価値観が変わっていくような働きかけを行いたい。現在、スポーツ能力の優れた生徒だけが集まるスポーツ選抜クラスを設けている学校がある。私はその生徒達がどのくらい食事について関心・知識があるのかアンケート調査し、さらにアスリートにとって食事の重要性を理解してもらうための媒体制作を考えている。


高城孝助ゼミ(フードマーケティング研究室)

群馬県を事例に地産地消の広がりと今後の課題を探る
みなさんは地産地消という言葉を聞いたことがありますか?これは地元の野菜を地元で消費するという意味です。最近、スーパーの野菜売場で「顔の見える野菜」というシールを見かける事が多くなりました。原産地表示や地産地消は、消費者の安全・安心志向のニーズに対応したものと考えられます。地産地消として販売されている野菜は、消費者にとって、地元の野菜であるという安心感、新鮮という満足感、安く購入出来るというメリットを得ることが出来るのです。私は全国的に広がっている地産地消を、自分の郷里である群馬県を事例に、フードマイレージ、地元での理解度・協力度も視点に入れて今後の課題を探りました。

食のイメージ情報と商品実態の乖離を探る
近年、食関連企業の不祥事が多発している。これらの事例の多くは、商品に表示されている原材料の内容や消費期限などの情報と商品の実態が異なっていたというものである。しかし現在、こうした法律違反の偽りの情報以外にも、法律には触れないが商品実態以上の価値を期待させるイメージ情報が氾濫しているように思う。消費者はテレビコマーシャル、新聞や雑誌広告、チラシ、パッケージなどを通して食品の情報をキャッチするわけだが、商品のキャッチコピーはどこまで商品実態を反映したものなのだろうか?食の安全性が問われる今、消費者の食や栄養に関しての知識・情報は累積し、商品の選択も鋭くなってくると思われる。食関連産業には健康づくりに関する食と栄養の良質な情報を具体的に、分かりやすく伝えていく努力が必要だと思う。商品のパッケージ、キャッチコピーの収集と分析、あるべきキャッチコピーのあり方の考察と提案を行い、私達の周りに氾濫するイメージ情報と商品実態の乖離について探求してみたいと思う。

最近の食品の新商品のトレンド分析
食品分野では、新商品と言われる商品が次々と発売されています。しかし、それらの多くは新しい材料や技術を用いた、それまで食の市場には存在しなかった、画期的な商品ではありません。既存する商品の材料を他の材料に置き換えたり、サイズ、パッケージ、ネーミングをリニューアルしたというものがほとんどです。 一口に「新商品」と言っても、色々な意味として使われていますが、私は、まず改めて「新商品」という言葉の意味を考えます。そして、この1年位に発売された食品の新商品を約100事例集め、オズボーンのチェックリストを用いて、最近の食品の新商品のトレンドを分析していきます。

小売店における新たな「食品売場」づくり
小売店は私たちがさまざまな商品やサービスと出会う場である。現在、消費者、とくに主婦の約80%が「今日はナスが新鮮で安いので、夕飯のおかずはナスを使った料理にしよう」「このプリンおいしそう。買おう」などという具合に、小売店に入ってから買う食品を決めるといわれている。食品メーカーは自社 ブランドの認知率を上げようと多額の広告予算を使っているが、どの有名ブランドも認知率にはほとんど差がなく、特売になっているブランドが買われたり、高倍率の高さに直結しなくなっているのが現実である。食品メーカーは商品力がなければ商品は売れない。一方、小売店に集客力があっても、商品力のある商品がなければ商 売にならない。また、小売店に選択力のある消費者が増えていくと、他の店と同じような商品を同じように陳列していては競争に勝てない。これらのことを踏まえて、実際のスーパーマーケットの食品売場の陳列方法を分析し、新たな食品売場の発想、また提案につなげていきたいと考えている。

高齢者向けの宅配ビジネスの現状と展望
日本は、人口に占める高齢者の率が約21%の高齢国家となっています。そして日本の全世帯のうち、高齢者のいる世帯は39,4%を占めています。高齢者のいる世帯の中でも、増加しているのが「高齢者単身世帯」と「夫婦のみの世帯」であり、この2つを合わせると、高齢者のいる世帯の過半数となっています。こうした世帯構造の変化は当然のことながら、食ビジネスにも大きな影響を与えています。日本では健康寿命が長く、寝たきりではない健康な高齢者が高齢人口の約83%を占めています。ただし、健康とは言っても老化に伴う身体的機能の衰えはあるため、食生活においてもこうした衰えをどのようにサポートするのかが大きな課題であり、食ビジネスでもこのことに対応することが必要です。私は、コンビニや外食店舗で宅配のパンフレットを目にしてきましたが、これらのパンフレットは特に高齢者向けとは明記されていませんでした。そこで高齢者向けの宅配ビジネスの現状を探り、今後の展望をしてみることにしました。

ADHDの人たちの食生活サポート
皆さんはADHDという言葉を聞いたことがありますか?ADHDとは注意欠陥・多動性障害のことですが、初めて聞く人が多いのではないでしょうか。ADHDは、障害と健常の境界領域に位置するため、この障害を抱えた人たちは、あからさまな哀れみのまなざしに遭わないで済む反面、障害者認知をされにくく、「わがまま」「常識がない」「親の育て方が悪い」とのいわれのない非難に晒されやすい傾向があります。大学3年の夏、ADHDの人たちを対象としたキャンプに参加し、この障害を身近に感じました。そして、この障害の事を皆さんに正しく知っていただきたいと思うようになり、研究テーマに取上げました。

老人性白内障の人のための配色の工夫
白内障になると、目のレンズの役目をする水晶体が濁ることによって、視界がぼやけて見えにくく、すべて黄色がかって見えたりします。食事の時、色がはっきり見えずに、何の料理なのかわからずに食事をしている方が大半です。老人性白内障の主な原因は目の老化現象であり、ほぼ100%の人がかかる病気と言われて います。食は五感すべてを使うことで、初めてオイシイ食だと、私は思います。そこで、老人性白内障の方の食の配色についてをテーマにしました。白内障の方はどう見えているのかを調査し、工夫・改善を行い、老人性白内障の方でも「目でも楽しめるおいしい食」を提供できるのかを、研究しています。

おじいさんとおばあさんとコンビニ弁当
コンビニ、利用したことありますよね?学生だと、毎日行っている人もいるでしょうね。やはり、コンビニは若い人のモノなのでしょうか?私は現在、コンビニでアルバイトをしています。お客は、独り暮らと思われる男の人が多いですが、お年寄りも増えています。お年寄りは夜の8時、9時には寝るもんだと思っていません?来られるんですよ、夜の10時でも。お弁当を買いに。コンビニはしばらくの間、若い人向けでした。しかし、日本は既に高齢社会です。コンビニ各社もそれに対応し始めました。そこを探ってみたいと思います。高齢社会で支持されるコンビニって、どのようなものだと思いますか?

カフェの総合プロデュース
私は、カフェと言われる業態が好きで、今までに様々なカフェに足を運びました。カフェといっても、大手外食企業がチェーン展開しているものから、脱サラして夫婦で営んでいる店まで規模も様々、店の雰囲気、メニューも様々です。確かにわが国では、このカフェという業態が広まったのは近年のことで、一時的なブームであると捉える人もいますが、今のカフェとは異なるものの、明治時代に文化人の社交場としてカフェがオープンしました。また、最近の欧米やアジアでの寿司の流行に見られるように、ある国で長年かかって定着した業態や料理は、外国に移入されても、その国で根付く可能性が高いと言えましょう。

レストラン・カフェの総合プロデュース
1970年はわが国の「外食元年」と言われ、70年代はファミリーレストランや外資系ファーストフードが誕生した。その後、グルメブーム、居酒屋チェーン化が伸び、新しい外食店舗が次々と生まれた。90年代になると価格破壊が始まり"安くて、美味しくて、早い"店が人気を集めた。そして現在、様々な経験をした消費者は、単に"高品質"単に"安さ"だけではなく"品質の良いものを手頃な価格"で求めるようになっている。従って、外食店の経営は今後益々厳しくなることが予想される。このような中、いかに付加価値を付けお客様に末永く足を運んでいただけるような店舗を作るか考え、総合プロデュースを行う。

チェーン店居酒屋あれこれ
「居酒屋でも行こうか。」そう聞かれた時に、皆さんの頭の中には、どんなイメージが沸くだろうか。私の予想するところ、頑固そうな親父が営むいわゆる「赤ちょうちん」的な酒場ではなく、ファミレス風な座席配置、または個室風のちょっとこ洒落たチェーン店居酒屋を思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。現在繁華街で目につく居酒屋は、大きな看板をネオンが彩る、チェーン店居酒屋が大多数であります。しかしながら皆さんは、これらのチェーン店居酒屋を十分に活用しきれているでしょうか?例えば居酒屋をハシゴした際に、先程の店舗とメニューが似ていたり、個室の希望でもその設備がなかったり、入店してから失敗したと感じた経験はありませんか。似たような外観・料金設定であっても、チェーン店居酒屋には多様な個性があります。本研究はこのようなチェーン店居酒屋を、その経営母体別に比較・分析することで、皆さんが消費者生活をより円滑に、不備なくおくれるように情報発信を行うものである。

| ゼミ別・テーマ一覧(TOP) | ゼミ別・発表要旨 | MAP |