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Men’s Cooking

~おいしく・楽しく・健康に~

2016.02.24 活動紹介 学生取材記事 奥嶋ゼミ
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 「食の大切さを伝えたい」「料理をすることが好き」 「大学4年間で学んできたことを活かした活動がしたい」という理由から、 料理教室の運営を行っている奥嶋ゼミに入ることを選びました※。
※食文化栄養学科では、3年生後期からゼミに所属し「食文化栄養学実習」を取り組みます

 奥嶋ゼミでは、毎月1回、第4土曜日に豊島区で中高年男性約20名を対象とした料理教室を運営しています。 教室の運営は、3年生後期から始まります。今年度はゼミ生3人で、それぞれテーマを決め、献立作成、試作、レシピブック作り、 材料の発注、当日の実施と行ってきました。

 献立については、3人それぞれの個人のテーマを踏まえ、手軽に手に入る身近な食材や旬の食材を使い、 バランスの良い食事になるように考えます。試作は、受講者の立場にたって切り方や調理法を工夫し、 理想の仕上がりになるように2回行います。また作業手順がより理解しやすいように詳しい写真やポイントなどを取り入れ、 初心者の男性でも分かりやすいレシピブック作りを心がけています。

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9月のレシピブック

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初心者の男性でも分かりやすいレシピブック作りを心がけています

 料理教室の当日は9時に到着し、材料の仕分けをした後、 受講者のみなさんに作り方や、ポイントについて説明を行い、9時30分頃から3班に分かれて調理を開始。 出来上がった料理の試食、片付けを行い、12時に終了。 実習中は楽しく、スムーズに進められるよう1班にゼミ生が1人ずつつき、サポートします。

 今回紹介する9月の献立は、豚の角煮、なすの煮浸し、菊花汁、栗蒸しようかんでした。 旬の食材である、さつまいも、れんこん、秋なす、栗、菊の花を使用し季節を感じられる献立にしました。 また9月9日は、「重陽(ちょうよう)の節句」、別名「菊の節句」と言い、菊を用いて、不老長寿や繁栄を祝う日。 伝統的な行事を取り入れた献立を考えました。他にも菊花汁にいれる豆腐を菊の花のようにみせる切り方にも、 1人1つチャレンジしていただき、楽しんでもらえるようにしました。 また、受講者のみなさんはお酒が好きと聞いていたので、菊酒(きくざけ)を紹介しました。 本来は菊を漬け込んで作りますが、今回はお酒に菊の花びらを浮かべる簡単な作り方で、菊酒の気分を味わっていただきました。 また個人のテーマとしては「卵を食べよう」ということで、豚の角煮に取り入れ、 レシピブックに卵の栄養や食べ方などを書いたページを作り、紹介しました。

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菊花汁にいれる豆腐を菊の花のようにみせる切り方にチャレンジ

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調理を行いながら、盛り付けの準備、片付けも行います

 9月の料理教室では、曖昧な発注の仕方のせいで、豚の角煮で使用する予定だった豚バラブロック肉が、 薄切り肉で用意されてしまうというハプニングが発生!予想外のことでしたが、動じず3人でアイデアを出し合い、 薄切り肉を巻いてブロック肉の代用にすることにしました。 結果的に、受講者の方々からは「ブロック肉より、柔らかくて美味しい」と好評でした。 また、菊花汁の豆腐を菊の花にみせる切り方も、みなさん難しいと言っていましたが、班の中で、誰が1番上手にできるかなどと、 とても楽しそうに行っていました。

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9月の献立

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試食中も会話が絶えない楽しい料理教室です

 料理教室を開始した当初は、とにかく運営するのに精一杯。 しかし慣れない中でも、常に会話の絶えない楽しい料理教室作りになるよう、受講者の方々とのコミュニケーションを大切にしてきました。 常に全体を見渡すことを心がけ、作り方で悩んでいる人を見かけたら、積極的に声をかけてきました。 また、手の空いている時間は、人生の先輩である受講者のみなさんが貴重なお話をしてくださり、多くのことを学ばせていただきました。

 4月からは、社会人として新しい道を歩み始めます。
 食文化栄養学科で学んだこと、奥嶋ゼミで学んだこと、男性料理教室の受講者のみなさんから学んだことをしっかりと心に刻み、 これからの生活に活かしていきたいと思います。

(食文化栄養学科 奥嶋ゼミ・ 4年 M.R./2016.02.24)