ビタミンやミネラルの分析を中心とした研究を行っています。
これまでに,HPLC法による各種ビタミン(ビタミンC,ビタミンB1,ナイアシン,植物由来のビタミンK)の真値定量法を確立し,現在はビタミンC各型(還元型ビタミンC,酸化型ビタミンC)の簡易分析法について検討しています。また,15年で約40種類の出回り期の長い野菜について,ビタミンおよびミネラル含量の年間変動を調べ,収穫時期の違いにより,ビタミン含量が数倍も異なる野菜があることを明らかにしました。このほか,調理や保存に伴う野菜中のビタミン含量の変化についても研究しています。また,日本食品標準成分表や日本人の食事摂取基準におけるビタミンC項取扱いの根拠となる基礎研究として,ヒトやビタミンC合成能欠如ラットを用いたビタミンC代謝研究を実施してきました。その結果,グルタチオンS転移酵素P(GSTP)遺伝子の一塩基多型(正常人の集団間の小さな遺伝子の相違)がヒトのビタミンCの吸収,排泄に関与していることが自治医科大学との共同研究により明らかとなりました。本酵素多型(存在比)にはAA型(71%),GA型(27%),GG型(2%)が存在し,AA型はGA型に比べ,同条件で同量(1mmol)のビタミンCを経口的に摂取した場合,負荷24時間後に排泄される総ビタミンC量が有意に多いという結果を得ました。